夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを雲のいづこに月宿るらむ
この和歌の作者は、平安時代前期の歌人である清原深養父です。
「夏の夜は、まだ宵のうちだと思っていたら、もう明けてしまった。
月は、雲のどのあたりに宿をとっているのだろうか」という意味です。
朝五時前には東の空がうっすらと明るくなり、やがて暑い日中が長く続きます。
その分、短い夏の夜は貴重な時間と言えるでしょう。
それは平安時代においても同じだったことが、この一首からうかがえます。
あっという間に明けてしまった空のどこに月は隠れてしまったのだろうと、
夏の月をまるで生きているかのようにとらえ、親しみを込めて詠まれています。
今年も暑い日が続き、夏が苦手な人もいるでしょう。
しかし、夏でも夜が訪れることで、地上の熱は冷まされます。
夜の存在が、暮らしを和らげてくれます。
暑さを和らげるような涼しげな月が、今日も空に輝いています。
時には月をゆっくりと眺めながら、夏のひと時を楽しみたいものです。
今日の心がけ◆夏の夜を味わいましょう




